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検証2-3 国交省・東京都の主張 「自動車交通が大量に集中しています」 2020.6.4 東京都の世論調査結果を追加(5) 2020.5.21 PT調査結果を追加(4) 2020.5.13 検証方法と検証結果を更新 出典:国交省・東京都「東京外かく環状道路(関越道〜東名高速)これまでの検討の総括」2005.9(PDF)14頁 |
【検証方法】 情報公開請求で入手した資料等から、 1.貨物車交通量、2.物流活動、3.大都市部の動向、4.PT調査結果、5.東京都世論調査 など最新データを用いて検証しました。 使用データ 国土交通省「道路交通センサスからみた道路交通の現状、推移(データ集)」(URL) 関東地方整備局「第6回 東京都市圏パーソントリップ調査集計結果概要」2019.11.27(PDF) 東京都「ゼロエミッション東京の実現に向けた自動車利用に関する世論調査」2019.3.27(URL) および 情報公開請求で入手した文書 国土交通省「将来の自動車利用動向の推計精度向上に関する検討業務 報告書」2017.3 計量計画研究所「平成27年度道路交通起終点調査データの分析業務 報告書」2018.3 オリエンタルコンサルタンツ「平成29年度首都圏3環状道路整備効果検討・検証業務報告書」2018.6 掲載頁 |
【検証結果】 1.小型貨物車は1990年をピークに大きく減少、 普通貨物車も全車も2005年をピークに減少 道路交通センサス現況OD表から把握された交通動向によると、 2010年・2015年比較で、関東臨海ブロックは乗用車4.3%減、 小型貨物車11.7%減、普通貨物車3.4%減、全車5.4%減、 特に小型貨物車は全国的に大きく減少しています。 これを過去のデータとつなげてみると、 小型貨物車は1990年をピークに大きく減少し、 普通貨物車も全車も2005年をピークに減少しています。 関東臨海ブロック(埼玉、千葉、東京、神奈川)における 車種別発生集中交通量の推移(単位:千トリップエンド/日) 出典:1974年から2005年は国土交通省道路局「道路交通センサスからみた道路交通 の現状、推移(データ集)」〜OD調査からみた道路交通「表2-1 ブロック別 車種別 発生集中量の推移」、バスは乗用車類として乗用車に加えています。 2010年と2015年は国土交通省道路局企画課道路経済調査室 「将来の自動車利用動向の推計精度向上に関する検討業務 報告書」2017.3、 2015年は暫定値です。 2.物流活動は概ねどの地域も減少し、特に東京都は激減 入手文書では、物資輸送の変化を把握・分析しています。 貨物量@Aでみると発生・集中ともに概ねどの地域も減少、 トラック台数ベースBCでも減少しており、 特に圏央道沿線以外の東京都は激減しています。 東京都市圏から発生する貨物をトンベースでみると、 工場と物流施設で全体の9割弱を占めていますが、 これら施設から発生するトラック台数DEも同様に減少しています。 トラック以外の輸送手段も含む全機関の流動量は 埼玉県、千葉県、東京都において2010年から2015年にかけて 増加していることから、首都圏に着地をもつ物資流動では トラックの分担率が近年減っていることを意味しているということです。 1都4県における物流活動の経年変化 @ 発生貨物量(単位:千トン) A 集中貨物量(単位:千トン) B 発生貨物車台数(単位:千台) C 集中貨物車台数(単位:千台) D 発生貨物車台数[工場発](単位:千台) E 発生貨物車台数[物流施設発](単位:千台) 出典:オリエンタルコンサルタンツ「平成29年度首都圏3環状道路整備効果 検討・検証業務報告書」2018.6、元の出典は東京都市圏物資流動調査 3.乗用車も貨物車もトリップ数は減少へ さらに大都市部(東京、大阪)に着目して分析した結果、 若者(20代)の人口減少、運転免許保有者や運転者の高齢化@A、 貨物車保有台数の減少B、東京地下鉄やJR東日本の輸送人数の増加Cなど、 自動車トリップ数の減少につながる事象が多数発生しています。 @ 東京都の自家用乗用車の主な運転者の年齢階層構成の変化 運転免許者「全体」 / 運転免許者「大型車(大型・大型特殊・牽引)」 A 年齢別の運転免許保有者数の変化 B 貨物車の保有台数の変化 C 地下鉄の輸送人数 出典: 計量計画研究所「平成27年度道路交通起終点調査データの分析業務 報告書」2018.3、 @3-105頁、A3-100頁、3-110頁、元資料は警察庁の運転免許統計、 B3-111頁、元資料は自動車検査登録情報協会及び軽自動車検査協会の登録情報、 C3-120頁、元資料は日本地下鉄協会の東京地下鉄・9都市公営地下鉄年度別事業者別輸送人員の推移 4.東京都市圏パーソントリップ調査でも 自動車は手段別トリップ数も目的別も大きく減少 代表交通手段分担率は、鉄道は引き続き増加傾向にあり、 自動車は平成10(1998)年以降減少傾向にあります。 平成20(2008)年と比較して、平成30(2018)年は 自動車のトリップ数は457万トリップ(約19%)減少しました。 代表交通手段別トリップ数の推移 鉄道のトリップ数は、業務目的で約42%、私事目的で約7% 減少した一方で、通勤目的、帰宅目的は増加しました。 自動車のトリップ数はすべての目的で減少し、特に業務目的で約54%、 私事目的で約17%、帰宅目的で約10%減少しました。 移動目的別の鉄道と自動車のトリップ数の変化 出典: 関東地方整備局「第6回 東京都市圏パーソントリップ調査集計結果概要」2019.11.27(PDF)9,10頁 5.自動車を「所有している」が減少し 「所有するつもりはない」が増加 東京都は、2016年3月に策定した「東京都環境基本計画」において温室効果ガスを2030年 までに2000年比30%削減する目標を打ち出しました。都内全体のCO2排出量のうち 約2割が運輸部門からの排出であり、そのうち8割を自動車が占めています。 「ゼロエミッション東京(CO2を排出しない環境先進都市)」の実現に向けた 今後の施策の参考とするため世論調査を行っています。 自動車を所有しているか聞いたところ、「所有している」が52%(前回よりも8ポイント減少)、 「所有するつもりはない」が30%(前回よりも10ポイント増加)となっています。 自動車の所有の有無〜過去との比較 出典:東京都「ゼロエミッション東京の実現に向けた自動車利用に関する世論調査 報告書」2019.3.27(PDF)3頁 |
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